2014年1月31日金曜日

北極海の海氷域面積が減少する原因-2 14-01-1

 前回は、北極海の氷の季節変化を通じて氷の融ける原因に迫ってみた。
 氷の季節変化から視覚的に理解できるのは、北大西洋から流れ込む海水が氷を溶かしているのであり、1980年代以降これまでにかけて海水の温度が急速に上昇した結果として、氷の解ける程度が大きくなっていることである。
 北大西洋とその周辺の海域の表面温度が1980年辺りから急激に上昇していることは、このブログの13-7-4 ”二酸化炭素はそんなに悪者か その3”(https://www.blogger.com/blogger.g?blogID=4896622404097427447#editor/target=post;postID=3774083877671166571;onPublishedMenu=allposts;onClosedMenu=allposts;postNum=7;src=postname)に既に書いている。

 下の2枚の図は、Wikipedia (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B5%81) から取り出したものだが、上の図に見られるとおり、視覚的には,、確かに強い暖流が北大西洋から入って氷を溶かしているのだが、実際に北大西洋から強い海流が流れ込んでいるのか、海流の図で確認してみた。上の図で、北米大陸東岸を北上した海流がヨーロッパの西側で分岐し、北側の海流がアイルランドからノルウェーの西岸に沿って北上し、バレンツ海へと向って流れている。

 北太平洋の水がベーリング海峡を通過して北極海に入るか、であるが、下の図を見る限りほとんど(余り)入り込んでいる様子はない。
 北大西洋から流れ込むj海水の温度が上昇した結果ととして、北極海の氷の融解が加速していると見なして間違いは無いようである。

 次回は北大西洋とその周辺の海の海水面の温度上昇の理由について考えてみたい。