2014年9月14日日曜日

都市のヒートアイランド現象を抑制すれば電力危機はない!14-09-03

要は、都市のヒートアイランド現象を抑制すれば電力危機はない、と言うことでないか。

福島の経験は鹿児島に伝わっているのだろうか? 14-09-02

2014年9月12日付の日経の記事である。 
 川内原発を再稼働させるために、自衛隊が即応支援する、と言うことで住民の理解を得ようとしているのだろう。
 しかし、福島県の原発近傍の町でも見られたように、人間は(被爆しつつも)避難できるかもしれないが、家畜やペットを避難させることはほとんど不可能に近い。
 また、家屋や家財は一旦被曝すればもう避難先に持ち出すことも叶わない。
 薩摩川内市の住民は、こんな対応策で納得するのだろうか

被害者にきちんと誠実に対応すれば原発のコストはどんどん膨れ上がる 14-09-01

2014年9月14日の毎日新聞の記事だが、「原発の発電コストが安い」と言い続けて来た政府や電力会社が実際に事故があった時にどのように対応するか、如実に表している。
 被害者に対して誠実に対応していたらコストが莫大になる、そして原発を推進しようとする方針に大きな障害となるから、どんな理屈でもいいから、補償を値切ろうとするのだろう。

2014年7月16日水曜日

只で水素ステーションが建設できる? 14-07-1

昨日(2014年7月15日夕刊)と今日(2014年7月16日朝刊)の日経に奇妙な対比をなす記事が掲載されていた。
上が15日の夕刊で、下の2枚が16日の朝刊である。
15日夕刊の記事だと、ヨーロッパでは約1億4000万円でステーションができる。日本で作ってそれが倍の2億8000万円になることはないと思われる。
16日朝刊の記事には、水素ステーションの建設には2億8000万円を上限に補助金が支出されている、とある。
この二つをつなぎ合わせると、岩谷ーリンドのシステムを日本で建設した時、その建設費は只になる可能性がある。
経産省がこの矛盾を今後どう解決して行く積りか分からないが、技術革新を見据えていない場当たり的な導入促進策が国民の負担増となってのしかかってくる図式がここにも見られる。
太陽光発電の過剰に高い固定買い取り価格が我々の負担増となっているのと同じ情況がまた新たに作り出されようとしている。やり切れない話である。

16日朝刊の記事では、相も変わらず”「究極のエコカー」とされる”と言った表現が使われている。しかもその理由が(主として)二酸化炭素を出さない、と言うのだから噴飯物である。燃料電池自動車でも熱を発生することが完全にどこかへ飛んでいるからである。



過日私はトヨタ自動車の人から燃料電池自動車の開発の話を聞いたが、「究極のエコカー」等と言う表現は唯の一度も出て来ず、「輸入資源からの脱却」と言う視点で語られ、感服した覚えがある。

燃料電池自動車が「究極のエコカー」なのかどうかについては、できるだけ早くこのブログで書く予定である。





2014年5月5日月曜日

”福島の放射線とこの鼻血とを関連づける医学的知見はない”と言うが 14-05-01

 2014年4月28日発売のビッグコミックスピリッツに掲載されている”美味しんぼ”で、主人公が鼻血を出し医者へ行くと、「福島の放射線とこの鼻血とを関連づける医学的知見がありません。」と言われる場面がある。
 実際に原作者の雁谷氏がどこの医者に見てもらったのかは定かではないが、作中にもあるように、鼻血が出ても他人に言わず黙っている人が多く、かつ開業医に診察してもらう程度で話が終わっていれば、学会で大きな問題となり、「医学的知見」になることもないだろう。
 この件に関して、必死になって打ち消そうとしている人達がいるようであるが、”チェルノブイリ (スペース)下痢 (スペース)鼻血”と検索すると、いっぱいヒットし、この症状は2011年以来かなり話題になっていたことが分かる。

 また疲労感・倦怠感についても、”ブラブラ病”で検索すると、やはりいっぱい出て来て、Wikipedia(下記URL)にも記述がある。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E7%88%86%E3%81%B6%E3%82%89%E3%81%B6%E3%82%89%E7%97%85

 こちらは、その方面の人には良く知られた話のようで、一般の人に知られていないだけのようである。
 鼻血も疲労感・倦怠感も疫学的には放射線との関連性を疑わねばならない事象だが、「福島の放射線とこの鼻血とを関連づける医学的知見がありません。」と言う一言で片付けられるのが日本の医療だとしたら、何ともやるせない話である。

 福島の被災者の中で、ぶらぶらとパチンコなどで日常暮らす人がかなりあるらしく、それを批判的に紹介する記事を目にすることもある。しかし、その人達が意欲の問題ではなく、疲労感・倦怠感から来る無気力で働けないのだとしたら、傍観者的に批判できる話でもない、と思う。

 庶民が苦しんでいるのを他所に、政府は原発再稼動に向って邁進している。
 腹立たしい限りである。

2014年2月24日月曜日

福島の甲状腺がんは放射線の影響ではない? 14-02-1

 まだ「海を暖める原因」まで言っていないが、今日(2014.02.24)の日経朝刊に無視できない記事が載っていた。
 下の記事である。

 そう結論した理由がチェルノブィリで観察された結果だというのである。
 この説を採ると、福島県ではもともと子供の甲状腺がんの発生率が高く、今回たまたま高性能機器の使用で発見されたことになる。しかしそうすると、いままで発生していたがんは子供が大人になる過程で消えていたことになる。大人の甲状腺がんが福島県で他所より高かったとは聞いていいない。
 
 ちょっと考えれば分かるような拙劣な理由付けで原発の影響を否定しようとする環境省と福島県立医大、これを見過ごしてはいけない。


2014年1月31日金曜日

北極海の海氷域面積が減少する原因-2 14-01-1

 前回は、北極海の氷の季節変化を通じて氷の融ける原因に迫ってみた。
 氷の季節変化から視覚的に理解できるのは、北大西洋から流れ込む海水が氷を溶かしているのであり、1980年代以降これまでにかけて海水の温度が急速に上昇した結果として、氷の解ける程度が大きくなっていることである。
 北大西洋とその周辺の海域の表面温度が1980年辺りから急激に上昇していることは、このブログの13-7-4 ”二酸化炭素はそんなに悪者か その3”(https://www.blogger.com/blogger.g?blogID=4896622404097427447#editor/target=post;postID=3774083877671166571;onPublishedMenu=allposts;onClosedMenu=allposts;postNum=7;src=postname)に既に書いている。

 下の2枚の図は、Wikipedia (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B5%81) から取り出したものだが、上の図に見られるとおり、視覚的には,、確かに強い暖流が北大西洋から入って氷を溶かしているのだが、実際に北大西洋から強い海流が流れ込んでいるのか、海流の図で確認してみた。上の図で、北米大陸東岸を北上した海流がヨーロッパの西側で分岐し、北側の海流がアイルランドからノルウェーの西岸に沿って北上し、バレンツ海へと向って流れている。

 北太平洋の水がベーリング海峡を通過して北極海に入るか、であるが、下の図を見る限りほとんど(余り)入り込んでいる様子はない。
 北大西洋から流れ込むj海水の温度が上昇した結果ととして、北極海の氷の融解が加速していると見なして間違いは無いようである。

 次回は北大西洋とその周辺の海の海水面の温度上昇の理由について考えてみたい。